あせらせないでよ
どうも、主任のクサマです。今週の月曜日のことですが、電車が遅れていたこともあり、押上のエスカレーターを急ぎ足で登っていました。エスカレータの左列を普通に立っていたおばちゃんに並びかかけた途端、それまで普通に立っていたはずのおばちゃんが、突然、右列に飛び出し、僕の前に立ちはだかって、
「ちょっと、私を抜かして行くの?私を抜かして行くつもり?」
と言い放ちました。あまりの剣幕にビックリして、思わず絶句してしまいました。他に人がたくさんいたのに僕だけに発せられた言葉なのですから。人間って予想も付かないことが起こると硬直してしまうのですね。
とっさに、宗教上の問題で、"エスカレーターで私を抜かしたら魂が抜かれる(あるいはその逆?)"とかいった、わけのわからない信条なのかなと妙に納得してしまいました。どうしようもできずもじもじしていたら、僕の後ろにはすでに2、3人つかえてしまっており、気まずいったらありゃしません。
時間にして約10秒、おばちゃんと僕が目を通わせる。取り巻く視線が僕らに突き刺さる。それは永遠とも思えるとても長い10秒でした。
やっと一番上に到着し、おばちゃんが横によけると同時に、
「(はぁはぁ) ごめんね。ちょっと気持ち悪くなっちゃって。吐いたら悪いでしょ?」と言いながらおもむろにビニール袋を取り出し、壁際でオロロロロ、、、。
な、何なんだいったい!?
おばちゃんの前後に並んでいた人たちがその光景を見て青ざめたのは言うまでもありません。