ゴキブリ闘争

昨晩12時頃自室からトイレへ行こうとしたときのことです。
戸のちょうど私の目線の高さあたりに5cmほどの黒くて茶色くて脂ぎっててすばしっこいヤツが居やがりました。

戸を動かすとヤツに気づかれ、空中を飛行しながら攻撃してくる恐れがあり、トイレに行こうにも行けません。今にも私に襲いかかろうとしております。

睨み合うこと10分間、私は戦う(闘う)決意をしました。部屋を見渡しても手持ちの武器は貧弱です。もちろんスプレータイプの殺虫剤(ゴキブリ用)などありませんし、それを取りに部屋から出ることができません。
仕方なく遠くから攻撃するための武器にファブリーズ(緑茶成分入り)を選択しました。
ところが当たり前のことですが、ファブリーズは霧吹き状にしか噴射されません。ヤツは微妙にテカりを増し、私の部屋も良い香りが漂うだけです。

と思った瞬間ヤツは空中ダイブを決行。綺麗な放物線を描き、旋回しながら私の左膝に着地しました。

頭が真っ白になった私はパジャマの左股あたりを左手で必死に揺さぶり、それ以上登って来るのを阻止。なんとか落下させることに成功しました。
落ちた先は捨てるレシートやダイレクトメールを放り込んであった、口の開いたアマゾンの段ボール箱です。上からのぞき込むとヤツはその紙の間に身を潜め、こちらの様子をうかがっています。こうなったら完全に抹殺するしかありません。
水草用の先が尖った柄が30cmくらいある長いピンセットを右手に持ち、左手には熱帯魚用の網を用意しました。


すでに私の膀胱方面もリミットぎりぎりです、それほど時間もかけられません。
一気にカタをつけるべくピンセットでヤツを突き刺してやりました。いえ自分では何となく感触ありました、突き刺したはずです。しかし突き刺したのは段ボールの底だったようです。ヤツはゆうゆうと抜け出し絨毯を這って逃げて行きます。私は瞬時に網を右手に持ち替え上からかぶせました。今度こそ完璧に捕まえたはずなのですが、問題はヤツの体格です。絨毯と網の隙間から脱出し机の向こう側の壁へ逃げていきました。

完全な敗北です。ヤツは私の想像を超えていました。

30分を超える闘いに精神的に参った私は自室を出て、下駄箱にあった「ゴキジェットプロ」なるエアゾールタイプの殺虫剤を撒いてから寝ました。


本日家に帰り着き部屋に行こうとした階段の途中に、ちょうど同じくらいの大きさのゴキブリがひっくりかえって死んでいました。2日がかりでなんとか仕留めた模様です(こいつが昨日のヤツだ、私はそう信じたい)。


餌となるゴキブリを捕食しているらしく、ヤモリさんがたくさん住み着くようになってからヤツは出没しなかったので、久しぶりの戦いでした。